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Switch 累計1500万台突破! 2000万台も間近?
ファミ通は、Switchの国内累計販売台数が1500万台を突破した事を発表しました。184週目での1500万台到達は、DS・3DSに次ぐ、日本のゲーム市場歴代3位の記録です。
https://www.famitsu.com/news/202009/10205495.html

1500万台を超えたのは2週前の事ですが、最近は次世代機XboxSXとPS5の発売日や価格発表があったため、Switchに関しての記事は後回しにしていました。そこで遅ればせながら、Switchの1500万台突破を振り返ってみます。

以下のグラフは、ファミ通集計による、日本の主要ゲームハードの184週目まで(Switchと比較するため)の販売台数、及び最終累計販売台数を表したものです。
※ファミ通が集計を始めたのは1996年以降なので、それ以前に発売されたゲーム機の詳細なデータはありません。

game_ruikei_184.png

当ブログでは、Switchが国内1000万台を突破した際に、いずれは2000万台超えも狙えそうだという旨の記事を書きました。
Switch 国内販売2000万台への道 (前編)
Switch 国内販売2000万台への道 (後編)

この時の筆者は、まあ頑張れば何とか2000万台には到達出来そうという感じのニュアンスでした。しかし、その後のSwitchの販売ペースを見る限り、累計2000万台は余裕で達成すると、考えを改めました。

上記のグラフを見ると、ゲームボーイアドバンスやWiiは最初は好調な売れ行きだった(グラフの赤が長い)のに、途中から勢いが鈍化している(青が短い)事が分かります。そのため「現在のSwitchは勢いがあるけど、今後はWiiのように失速するのでは?」と思う人もいるかもしれません。ですが、そうした心配は無用です。Switchの販売ペースは歴代の任天堂ハードとは異なった推移になっているからです。

以下は、任天堂ハードの年別販売台数の推移表です。
任天堂ハード 年別販売台数(万台)
1年目2年目3年目4年目5年目6年~累計
GC93103104613110401
DS1104008867144037733286
Wii993632911981731521274
3DS4145634933152194502453
WiiU64886182342330
Switch341348448370↑??????1507↑

※ハードの発売は、3DS=2月、Switch=3月、GC=9月、DS・Wii・WiiU=12月 です。また、Switchの4年目は9月6日までの数字です。

上記表の通り、これまでの任天堂ハードは、発売2~3年目にピークが来る場合が多かったです。任天堂は自社ソフトの人気が高く、ハードの発売初期からマリオやゼルダなど看板タイトルを出す事で、好調なスタートダッシュを決められるのが強みです。しかし、サードパーティーの多くはPSに注力するので、任天堂ハードで主力タイトルを発売する事は少ないです。そのため、任天堂がソフトを出し尽くした4年目頃からは、ハードの売れ行きが鈍るという傾向がありました。

特に顕著なのがWiiとWiiUで、データ上の最盛期は2年目になっていますが、発売が12月(1年目が1ヶ月しか無い)という事を踏まえると、実質的には最初の1年がピークと言えるかもしれません。このような事情から、任天堂ハードは短命であるというイメージを持つ人が少なくないのです。

一方、Switchは1年目が341万台、2年目が348万台、3年目が448万台と、年々売上を増やしています。4年目は370万台となっていますが、これは9月上旬時点の数字なので、今後4ヶ月間で更に売上が伸びる事を考慮すると、年間では600万台程度になると予測されます。よって、Switchのピークは4年目以降になるのはほぼ確実です。こうして比較すると、1~2年目がピークだったWiiとは、全く違う売れ方をしている事が一目瞭然です。

ピークのタイミングがこれまでより遅くなっているのは、Switchというゲーム機自体の魅力に加え、あつ森の超特大ヒット、新型コロナの巣篭もり需要、ライバルPSの衰退(サードパーティーがSwitchに逃げて来た)など、様々な要因が重なった結果だと考えられます。その他の理由として、これまでの任天堂の開発リソースは据え置き機と携帯機に二分割されていましたが、現在はSwitchに一本化されているため、ソフトラインアップが充実しているという事もありそうです。

また来年以降のSwitchも、モンハンRISEやゼルダBoWの続編など、売上が期待出来そうなソフトが多数発売されます。しかも、Switchは未だ一度も値下げを行っていない(いざという時はテコ入れ可能)ですし、来年には性能を向上させた新型Switchの発売も噂されています。

これらを総合すると、今後Switchの販売ペースが失速する事はまずあり得ません。ゆえに、Switchが累計2000万台に到達するのは、それ程先の話では無いと予想します。それどころか、PS2の2198万台や3DSの2453万台超えも、充分狙えるでしょう。Switchが今後一層勢いを増して、低迷の続く家庭用ゲーム市場復活に繋がる事を期待したいです。

ところで、今年11月に発売されるXboxSXとPS5の売上はどうなるでしょうか。残念ながら、XboxSXが日本でヒットする可能性はほぼ0%ですが、PS5もPS4から相当落ち込む事になりそうです。個人的に、PS5の国内累計販売台数は500万~600万台で、Vitaと似た推移に終わると予想しています。結局次世代になっても、日本市場のSwitch一強状態は変わらないままでしょう。

18時間後に死ぬPS5
9月17日午前5時、ソニーは次世代機PS5を紹介する映像イベント「PLAYSTATION5 ショーケース」を公開しました。発売日は11月12日、価格はノーマル版が49980円、ディスクドライブの無いデジタル・エディションが39980円(共に税抜き)との事です。注目ソフトとして、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー16」の発表もされています。



個人的に、これは中々頑張った価格設定だと感じました。PS5の発売の2日前(11月10日)には、ライバルであるマイクロソフトのXboxSXが同じく49980円で発売されます。XboxSXは、ハイエンドパソコンに匹敵する高性能を有していながら5万円程度に抑えるという、マイクロソフトによる身を削った価格設定がされています。PS5はXboxSXよりも大幅に性能が劣っており、場合によっては性能が低いのに価格が高くなるという事も懸念されていましたが、どうやら最悪の状況は免れたようです。

とはいえ、PS5の製造コストはおよそ5万円と推定されており、流通や小売の取り分も踏まえると、49980円での販売は逆ザヤである可能性が高いです。また、ゲームマニア相手ならともかく、一般ユーザーにとって5万円(税込み約55000円)という価格は、簡単に手が出る金額ではありません。安いモデルで比較しても、XboxSSが32980円でPS5デジタル・エディションが39980円なので、PS5の割高感は否めません。

結局のところ、PS5は高価格で中々普及しない・売れても逆ザヤに苦しむ(販売数が少ないとコストダウンが進まない=逆ザヤ解消に時間が掛かる)という、厳しい状況に追い込まれる事になりそうです。

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このPS5の発表と同日の23:00より「ニンテンドーダイレクトmini 2020.9」が公開されました。そこで、カプコンの新作「モンスターハンター RISE」と「モンスターハンターストーリーズ2」がSwitchで発売される事が発表されました。モンハンRISEの発売日は2021年3月26日、ストーリーズ2は2021年夏となっています。

※以下の動画はダイレクトminiの直後に放送されたモンハンダイレクトです。



ついに、モンハン新作がSwitchで発売されます。2018年にPS4で発売されたモンハンワールドは、世界全体で1600万本を販売する大ヒットを記録しました。ですが、日本でのパッケージ版の販売数は196万本で、全盛期のモンハンP3の半分にも満たない売上に終わりました。日本でモンハンがヒットしたのは、みんなで持ち寄って遊べる携帯機で発売された事が大きな要因でした。ゆえに、据え置き機であるPS4ではコミュニケーションツールとしての広まりが薄く、売上も激減したのです。

その点、携帯機としても使えるSwitchならば、かつてのように持ち寄ってモンハンを遊ぶ事が可能です。衰退したモンハン市場を再び盛り上げるため、モンハンRISEに課せられた使命は大きいと感じます。残念ながら、新型コロナの影響で大勢で集まって遊ぶ事は難しそうですが…。

そして、モンハンストーリーズ2の存在も大きな意味があります。モンハンストーリーズは、2016年に3DSで発売されたモンハンの外伝作品で、アニメ化もされました。メインターゲットは小学生で、若年層にモンハンを広めるために生み出された作品です。しかし、ストーリーズは内容が子供向けすぎたのか、ゲーム・アニメ共にあまり人気が出ずに消えて行きました。その反省か、ストーリーズ2は主人公達の年齢や見た目を少し上げて、子供向けになりすぎないような作風に仕上げている印象を受けました。

ゲーム市場では、既存ユーザーばかり相手にしていては先細りするだけなので、次々と新規ユーザーを開拓していく事は極めて重要です。実際にストーリーズ2で若年層を獲得出来るかは分かりませんが、カプコンがモンハンユーザーの拡大に務めている事は素晴らしいと思います。

気がかりなのは、今回のモンハン新作発表で、Switch本体の品薄具合が更に加速するかもしれない事です。最近になってSwitch Liteを店頭で見掛けるようになったので、ようやく品薄は解消されてきたと感じています(ノーマルSwitchは未だ入手困難)。ですが、これから年末商戦が始まり、そして来年3月にモンハンRISEが発売される事で、またSwitchの供給が不足するかもしれません。

しかも、任天堂は近い内に新型Switch(4Kに対応した高性能版?)を発売するという噂もあり、これまで以上に本体の争奪戦が繰り広げられる可能性は充分考えられます。まだSwitchを入手していないモンハンファンは、今の内に本体入手に手を尽くしておくべきではないでしょうか。



悲惨だったのは、モンハンの発表ですっかり話題を奪われてしまったPS5です。よりによって、発売日と価格を発表した同日にニンテンドーダイレクトをぶつけられるとは、ソニーにとって正に悪夢のような出来事です(そもそも新ハードの発表がソフト1本でかき消されるのが情けないですが)。まあ、モンハン新作は元々東京ゲームショウ2020(9月23日~)の直前に発表するつもりだったでしょうから、PS5発表の時期と被るのは仕方ないですが、まさか全く同じ日に行われるとは、無慈悲な任天堂の恐ろしさを感じました。

ちなみにソニーは、Vitaの発表直前に3DSでモンハン3Gと4を発表された過去もありました。結果、Vitaは発売前から死ぬという不遇の運命を辿りました。はたして、PS5はVitaとは違う未来を掴み取れるでしょうか?

次世代Xbox 49980円と32980円の2モデルを展開 ライバルPS5は…?
マイクロソフトは、Xboxシリーズの次世代機に関する発売日と価格を発表しました。日本での発売日は11月10日(アメリカと同日)で、高機能の「Xbox Series X」が49980円、その廉価モデル「Xbox Series S」が32980円(共に税抜き)となっています。
https://news.microsoft.com/ja-jp/2020/09/10/200910-xbox-series-x-and-xbox-series-s-launching-november-10/

この値段の安さに驚いたゲームユーザーは多かったのではないでしょうか。これまでに発表された情報によると、XboxSXはハイエンドパソコン並のスペックを有しており、製造コストを考えれば価格は6万円か7万円、あるいはそれ以上になると危惧する声も多かったです。こうした予想を覆し、約5万円という価格に抑えたのは、次世代は絶対に勝つというマイクロソフトの本気度が窺えました。

そして、次世代Xboxのもう一つのモデル、XboxSSについても正式発表されました。これは以前から、コードネーム「ロックハート」と呼ばれていた、XboxSXの廉価版です。XboxSSのグラフィックは、SXと比較して劣る(現行のXboxOneと同程度?)ものの、基本的な機能はほぼそのままで、XboxSXと同じゲームが遊べます(ただしディスクレスでソフトはダウンロード版のみ)。XboxSSは約3万3000円と、SXよりも2万円近く安いです。

XboxSXの約5万円という価格は、ハードのスペックを踏まえれば格安ですが、単純にゲーム機の値段としてはかなり高額です。そこで、全く同じゲームが遊べる廉価モデルを併売する事で、コアゲーマーとライトユーザーの両方にアピールするというのが、マイクロソフトの戦略です。まあ、パッケージソフトの販売が見込めない、ディスクレスハードは小売に嫌われそうですが…。

なお、海外では「Xbox All Access」というサービスも設けられています。簡単に言うと、次世代Xbox本体代金の分割支払い制度で、スマホの月額料金をイメージすると分かりやすいと思います。SXは月額34.99ドル、SSは月額24.99ドルを2年間を支払う事で、本体購入の初期費用が無料になります。それに加えて、ネットサービスの「Xbox Live」と、サブスクリプションの「Xbox Game Pass」、サードパーティーであるエレクトロニック・アーツのサブスク「EA Play」も付いてくるという、超お得な内容になっています。

エレクトロニック・アーツには、アメリカで人気の高い「マッデンNFL」(アメフト)、ヨーロッパで大ヒットしている「FIFA」(サッカー)など、世界的に影響力の強いタイトルがいくつもあります。こうしたエレクトロニック・アーツのゲームが格安で遊べるというのは、次世代Xboxの大きな魅力と言えます。

ハード性能が高い割に価格が安い、各種サービスも充実している、過去のXboxシリーズとの互換がある、という事で、次世代Xboxは欧米でかなりの売れ行きになると予想されます。とはいえ、残念ながら日本ではさっぱり売れないでしょう。日本における現行のXboxOneは、6年間の累計販売台数がわずか11万台という酷い有様です。にも関わらず、次世代Xboxは日本とアメリカで同日発売(Xboxとしては初)というのは意外でした。ついに、マイクロソフトも日本市場を本気で狙いに来たという事かもしれません(絶対売れないですけど)。



ところで、ソニーもマイクロソフトと同じく、今年末に次世代機「プレイステーション5」の発売を予定していますが、現時点では発売日や価格は明らかになっていません。これまで発表を先延ばしにしてきたのは、後出しジャンケンでXboxSXの価格に対抗するための戦略だと言われていました。PS5の性能はXboxSXより大幅に低く、せめて価格で下回らなければ、普及が見込めないからです。ところが、XboxSXはソニーが想定していた価格よりかなり安く(たぶん)、それより更に安いXboxSSも発表されました。

アメリカの通信会社Bloombergの発表によると、PS5の製造コストは約450ドル(およそ5万円)になるという事です。この推測が正しければ、PS5はXboxSXより性能が低いのに価格が高いという、最悪の事態に陥る事になります。そのため、ソニーはPS5の値段を改めて考え直す必要に迫られたのでしょう。

ソニーはこれまでも、新ハード発売時の価格設定でつまずいた事がありました。その一つが、PSPの価格発表が延期された「空白の17分」と呼称される事件です。本来、PSPの価格は「PlayStation Business Briefing 2004」で発表されると目されていました。ですがその当日、PSPと同時期に新ハードDSの発売を予定していた任天堂が、突如DSの値段を15000円と発表したのです。おそらく、ソニーはPSPの価格を3万円程度に設定していたと思われますが、DSの2倍の値段では割高感は否めません。

その結果、発表会は予定より17分遅れで始まり、その日に価格発表がされる事はありませんでした(正式発表は1ヵ月後、19800円に)。任天堂の奇襲によって、ソニーのPSPは大きな逆ザヤで販売せざるを得ない状況に追い込まれたのです。

※空白の17分の詳細は、以下の筆者HPにてご確認下さい。
http://www.gamegyokai.com/history/17minute.htm

また、ソニーはPS3の価格発表でも失敗しています。PSハードは1・2共に初期価格は39800円でしたので、多くのユーザーはPS3も同等の値段になると思っていました。ですが「E3 2006」にて発表されたPS3(20GB)は税込み62790円という衝撃の価格!ちなみに、プレイステーション産みの親である久夛良木健氏は、PS3について「安すぎたかも」というトンデモ発言を残しています。この価格がゲームファンから大きな反発があった事や、任天堂が同時期に発売するWiiを25000円と発表した事もあり、PS3(20GB)は何と発売前に値下げに踏み切り、49980円での販売となりました。

そもそも、ゲームハードは設計前にある程度の販売価格を設定し、それに合わせて性能や仕様を決定するものです。ソニーのように、ライバルハードの発表で右往左往し、製造コストをぶっちぎって価格を改定するのは、企業の戦略としてあり得ない事です。SCE(ソニーの旧ゲーム部門)が2度も債務超過に陥ったのは、こうした行き当たりばったりの企業体質が大きな原因でしょう。

はたして、PS5の価格はいくらになるでしょうか。世界最大規模の企業であるマイクロソフトと札束の殴り合いをしても、ソニーに勝ち目は100%ありません。ゆえに、PS5は逆ザヤではなく利益が出る価格にすべきですが、それではXboxよりも高額になるので、売上は期待出来ません。安くすれば3度目の債務超過で死ぬ、高くすれば普及しないのでやっぱり死ぬ、PS5には絶望的な未来しかないのかもしれません。

スーパーマリオ35周年 自分の部屋がマリオカートのコースに
昨日9月3日、任天堂は「スーパーマリオブラザーズ35周年 Direct」の動画を公開しました。色々と興味深い発表があったので、気になった点をいくつかピックアップしてみます。



・GAME & WATCH スーパーマリオブラザーズ
任天堂の携帯ゲーム機の元祖とも言える「ゲームウォッチ」のスーパーマリオバーションが、11月13日に発売されます。遊べるタイトルはファミコン版のスーパーマリオ(1&2)及びボール(ゲームウォッチシリーズの第一作目)なので、目新しさは特にありませんが、マリオファンにとってはたまらないコレクターアイテムになっていると思います。2021年3月までの期間限定生産なので、欲しい人は早めに買っておくべきでしょう。

・スーパーマリオ 3Dコレクション
ニンテンドウ64の「マリオ64」、ゲームキューブの「マリオサンシャイン」、Wiiの「マリオギャラクシー」、の3作セットがSwitchで発売となります。初報が9月3日で発売が9月18日という、超スピードのスケジュールには驚かされました。これら過去の名作がSwitchでも遊べるようになるのは魅力的ですが、マリオギャラクシー2は収録されていないのが少々残念です。

・マリオカート ライブ ホームサーキット
個人的に、今回一番興味を引かれたのがこのタイトルです。カメラが搭載されたラジコンとSwitchが連動し、プレイヤーの部屋をサーキットにして走るという、半リアルのマリオカートです。コースはプレイヤーが自由に作成出来る(レース前にまず1周走らせるとその軌跡がコースになる)ので、遊び方は正に無限大です。これはYouTuberがユニークなコースを作って話題になる予感がします。

従来のマリオカートのようにアイテムもあり、キノコを使えばカートのスピードが上がる、カメの甲羅を当てられると一時的に操作不能になるなど、リアルカートの操作でもこれまで通りの駆け引きが楽しめるようになっています。Switch本体とカートを持ち寄れば最大4人まで対戦可能という事で、パーティーゲームとしても大いに期待出来るでしょう。発売は10月16日で、年末商戦に向けての目玉タイトルになりそうです。

世の中のゲームがグラフィックをリアルにする事ばかり追求しているのに対し、こうして別の方向性からアプローチ出来るのが、任天堂の強みです。改めて、任天堂はゲームメーカーである前に玩具会社であるという事を実感しました。



このように、今年35周年を迎えたスーパーマリオは様々な展開が予定されています。ただ、折角の35周年なのに(中途半端な数字ですが)、発表された作品が過去作の流用ばかりで、新規作があまり無いのは物足りなく感じます。これで2Dマリオの新作でも発表されていれば、もっと盛り上がった気がしますが…。また本来なら、USJに建設される新エリア「SUPER NINTENDO WORLD」も35周年記念の一つだったのでしょうが、新型コロナの影響で開業延期になったのが惜しいところです。

とはいえ、今回発表された作品はいずれも魅力的なので、今後もしばらくSwitchの勢いは止まらないと思われます。今年末には、ライバルであるソニーとマイクロソフトが新ハードPS5とXboxSXの発売を予定していますが、現行機の情勢を見る限り、それでも年末商戦の主役は任天堂になるのではないでしょうか。

PS4週版3桁! 次世代機への移行は絶望的に
PS市場の縮小ぶりが深刻です。PS4は発売以来ずっと低調な売上が続いていましたが、今年になってその酷さは更に増しています。ファミ通の集計によると、8月17日~8月23日のPS4の週間販売台数は883台(ノーマルとPro合算)と、衝撃の3桁を記録しました。何と3DSの1171台をも下回るという、信じられない不甲斐なさです。
https://www.famitsu.com/news/202008/27204715.html

ソニーは今年末に次世代機PS5の発売を控えているため、現在PS4はほとんど生産されていないと噂されています。実際ここ数週間は、ゲーム販売店で新品のPS4を見かける事はほとんど無く、極度の品薄状態に陥っています。とはいえ、在庫が充分だった数ヶ月前でも週間販売台数は5000台程度だったので、仮に現在が品薄で無かったとしても、売上は大して増えていなかったでしょう。

ここまでPS市場が冷え切った状況では、次世代機PS5のスタートは相当厳しくなる事が予想されます。以下の表は、ファミ通調査による、日本のPSハードの年別販売台数の推移です。
 
日本のPSハード年別販売台数(万台)
PS2PSPPS3VitaPS4PS合計
2000375



375
2001360



360
2002365



365
2003281



281
200427534


309
2005214223


437
200615519547

397
200782302121

505
20084835499

501
200926231173

430
20109289156

454
2011619614740
389
201239413367
297
201314382120
246
2014
84511593261
2015

1996121236
2016

587179271
2017

240194236
2018


18170188
2019


4120124
2020



46↑46↑
累計219919691027586921↑

※PS2は3月、PSPとVitaは12月、PS3は11月、PS4は2月発売です。
※ファミ通がゲーム販売数の集計を始めたのは1996年からなので、1994年に発売されたPS1のデータはありません。
※2020年のデータは8月末時点の数字です。

こうして見ると分かるように、PS市場は年々縮小傾向にあります。PSPでモンハンが大ヒットしていた2007・2008年は、PSハードは年間500万台以上を販売していました。しかしその後は年々売上が落ち込み、2020年は8月末時点でわずか46万台という酷い有様です。このペースでは、PS5が発売されても年間100万台に届かない可能性も考えられます。

PSハードは発売から3年程度は低調な売上です(DVD再生機能が売りだったPS2を除く)。ソニーは自社ソフトでハードを牽引する能力が無いため、サードパーティーの有力ソフトが増えてくる3~4年目頃までは苦戦必至なのです。しかし、PSは新ハード発売後も前世代機がそこそこ売れ続けるため、大きな空白期間が生まれず、緩やかにユーザーの移行を促していくという流れが出来ていました。

それに対し、PS4はPS5の発売前から既に死んでいます。PS5もスロースターターと推測されるので、少なくとも3年は低調が続く事になりそうです(現時点で有力タイトルがほぼ発表されていないのでもっと長期間低迷する可能性もあり)。ですがこれまでと違い、その3年をカバーしてくれる前世代機や携帯機はありません。ゆえに今後数年間は、PSにとって絶望的な状況が続くでしょう。

しかも今から3年後だと、任天堂がSwitchの次世代機を発売しそうなタイミングというのも間が悪いです。WiiUの失敗で、任天堂が早めに次世代機(Switch)を投入し、PSやXboxとハード発売時期がずれた事は、PS市場にとって大きな痛手だったのかもしれません。

PS5は未だに値段の発表がされていませんが、ネット上ではかなり高額になると予想する声が多いです。前世代機の勢いを引き継ぐ事が出来ず、価格も高いとあっては、最早PS5が売れる未来は全く見えません。ちなみに、PS4は発売からわずか12週目で週間販売台数が4桁に落ち込むという体たらくでしたが、はたしてPS5はそれ以上に踏ん張る事は出来るでしょうか?



余談ですが、ネット上では「PS2は初週から約100万台を販売した」という書き込みをよく見かけますが、これは全くの誤りです。ファミ通の集計データでは、PS2の初週販売台数は63万552台で、100万台には遠く及んでいません。こうした食い違いが起きているのは、ソニーがPS2の初回販売台数98万台という発表を行ったためです。しかし実際には、初週で98万台を販売した実績は無く、PS.comでの予約数(発送は2週間先)も含めるという、虚構の数字なのです。
https://www.sie.com/content/dam/corporate/jp/corporate/release/pdf/000306.pdf

確かに、発売当初のPS2は極めて人気が高く、数ヶ月間は品薄続きだったので、もし初回出荷数が多ければ100万台以上売れていたとは思います(ファミ通データでは100万台突破は5週目)。とはいえ、予約しただけで実際にユーザーの手に渡っていない数までカウントするのは、インチキとしか言いようがありません。PS2は発売前から圧倒的な勝者になる事が確実視されていたにも関わらず、こんなハッタリの数字を出して見栄を張りたがるところに、ソニーの器の小ささを感じます。まあ、数字を盛ったのに結局100万台に届いていないのが面白いところですが。

知らない人に伝える難しさ
近年、将棋界では藤井聡太氏の活躍ぶりが話題となっています。史上最年少でのプロ入り、公式戦29連勝の新記録樹立、最年少での初タイトル(棋聖)獲得などすさまじい快進撃を見せており、そして昨日行われた王位戦にも勝利し、最年少(18歳1カ月)での二冠&八段昇段を達成しました。ニュース番組では、こうした藤井二冠の偉業が大々的に報道されています。

ですが、藤井二冠の輝かしい実績を伝える番組は多いものの、対局の中身を深く追求しているケースはほとんどありません。勝負飯が何だったとか、対局が行われる旅館が一泊何万円だとか、年収が何千万円になるとか、将棋の内容と直接関係無い事ばかりが語られているのです。

それもそのはずで、一般人の多くは将棋の基本的なルールすらよくわかっていません。将棋は野球やサッカーと違って点数があるわけではないので、素人が対局を見ても、今どちらが優勢なのか、どこで流れが変わったのか、といった事を判断するのはまず不可能です。ゆえに、藤井二冠の一手がどれだけすごいか力説したところで、視聴者はさっぱり理解出来ないのです。

ぶっちゃけて言えば、将棋という競技そのものに興味がある人は未だ少なく、注目されているのは「藤井聡太」という個人でしかないのです。将棋ファンからすると、上っ面な内容しか放送しないテレビには憤りを覚えるかもしれません。しかし、ニュース番組は事象を深く掘り下げる事よりも、一般に広く知らせる事が目的ですから、食事や年収など分かりやすい部分をクロースアップするのは、テレビ局として正しい姿勢なのでしょう。

余談ですが、Switchでは「棋士・藤井聡太の将棋トレーニング」という将棋のイロハを学べるソフトが発売されています。将棋のトレーニングソフトとして中々完成度も高いので、興味のある方は一度プレイしてみる事をオススメします。
https://www.sho-tore.jp/

閑話休題

このように、特定の分野を知らない人にその面白さを伝えるのは極めて難しい事であり、それはゲーム業界にも当てはまると思います。ソニーとマイクロソフトは、今年末に次世代機PS5とXboxSXの発売を予定していますが、その魅力はゲームマニア以外には届いていない気がします。

確かに、画面を見ればグラフィックが綺麗である事は多くの人が実感しますが、それが現行のPS4やXboxOneとどれだけ違うのか、区別出来る人はあまりいないと思われます。描画が4K60フレームだとか、ハード互換のアップコンバートで過去作の画質が上がるとか、レイトレーシングで光の表現が進化するとか、そんな点ばかりアピールするのは、将棋を知らない人に藤井二冠の一手一手を説明するに等しい行為ではないでしょうか。

実際、先日公開されたPS5の解説動画は、正にこの的外れなアピール方法だと感じます。


「触れた物の感触がその手に感じられる(ハプティックフィードバック)」「まるでそこにいるかのように音が聞こえる(3Dオーディオ)」「指先に伝わる力までリアルに(アダプティブトリガー)」なんて言われたところで、一体どれだけの人がその機能を理解出来るでしょうか。これがマニアをターゲットにしているならばともかく、ソニーがPS5を広く一般層に売りたいのであれば、宣伝方法を間違っているとしか言いようがありません。

ちなみに、以下は任天堂が2016年にSwitchを初披露した際の動画です。


ハードの仕様を説明する文字や音声は一切無いにも関わらず、Switchがどういうゲーム機なのかが一目で分かる素晴らしい動画になっていると感じます。このようにコンセプトが明確ならば、ゲームに詳しくない人にもSwitchの魅力をアピールしやすいでしょう。

ゲーム業界は、一般人へのアピールが下手な会社が多いという印象があります。家庭用ゲーム市場が世界的に縮小している中で、ソニーやマイクロソフトが次世代機を普及させたいのであれば、ゲームを知らない人にゲームの魅力を伝える方法を、もっと考えるべきではないでしょうか。

ゲームが買えないゲーム屋
最近の日本ゲーム市場では、ちょっとした異常事態が起きています。家電量販店やゲームショップなどでゲーム機がほとんど陳列されていないのです。現行のゲームハードは、Switch(ノーマル・Lite)、PS4(Slim・Pro)、XboxOne(S・X)がありますが、これらはいずれも入手が難しい状況になっています。


Switchが品薄な理由は、需要がムチャクチャ高い事です。新型コロナの影響で、春頃のSwitchは極度の供給不足に陥りましたが、夏に入って生産体制はほぼ元通りに回復し、今では毎週10万台前後が出荷されています。ですが、あつまれどうぶつの森の大ヒットで需要が供給を大きく上回っており、週に10万台程度ではまるで足りていないのが実情です。本体の値下げ・ビッグタイトルの発売・年末商戦といった特別な事情が無いにも関わらず、平時で毎週10万台以上売れると言うのは、2006年のDSLiteを彷彿とさせる勢いを感じます。

そのため、家電量販店などでは店頭にSwitchが並ぶ事はほぼ無く、不定期な抽選販売形式が主流となっています。ピーク時は抽選倍率が100倍を超える場合もありましたが、最近は10~20倍のケースが多くなっているようです。やや落ち着きを取り戻しつつあるものの、依然としてSwitchが入手困難である状況は変わっていません。今後もしばらく供給不足が続くならば、2020年のSwitchは年間通してずっと品薄という事もありそうです。


そして、最近はPS4も入手困難となっています。しかしこれは、Switchと違って人気が高いゆえの品薄ではありません。2020年に入ってから、PS4の週間販売台数はほとんど4桁が続いており、ファミ通集計の7月20日~7月26日は1434台という最低記録を更新しています(同週のSwitchの販売台数は12万5231台)。これだけ売れていないにも関わらず、店頭でPS4は品切れが相次いでいます。ヤフオクやメルカリなどでは、新品のPS4本体は定価よりおよそ1万円高い値段で取引がされています。

ネット上では、PS4の生産は既に終了しているという噂が流れています。ソニーは今年末に発売するPS5について、初期から世界全体で1000万台の出荷を予定しているため、PS4の生産ラインを既にストップしてその分をPS5に回していると予想されています。ソニーから正式なアナウンスはされてないものの、この極度の品薄状況を見る限り、PS4の出荷がほとんどされていない事は間違いないでしょう。Switchの品薄はいずれ解消されるはずですが、PS4がこれ以上生産されないのであれば、今後はSwitch以上に入手が困難になる可能性も考えられます。ただ、PS4は抽選販売しているお店が全く無い事を踏まえると、想像以上に需要も少ないのかもしれません。


XboxOneが店頭に並んでいないのは、今に始まった事では無く、発売直後からずっとです。日本のゲーム販売店の大多数は、最初からXboxOneを取り扱っていないのです。

日本のXboxシリーズは、初代が累計約50万台、後継機360が約160万台で、いずれもまともな市場を形成する事は出来ませんでした。その惨状はXboxOneで一層酷くなり、6年間の累計販売台数はわずか11万台となっています。累計でもSwitchの1週間にすら及ばない売上のゲームハードを、まともに仕入れてくれる小売なんてありません。ですから、XboxOneを店頭で購入する事は容易ではないのです。


なお、海外ではPS4もXboxOneもそれなりに売れているため、店頭では在庫が充分あるという話です(日本でPS4の出荷が少ないのはソニーが日本を軽視しているだけという口コミもあります)。ゆえに、現在ゲーム取扱店にハードが全然売っていないのは、日本特有の状況のようです(Switchの品薄は世界共通です)。


これらをまとめると、以下のようになります。

Switch:供給は多いがそれ以上に需要が多いので品薄
PS4:需要は少ないが供給が更に少ないので品薄
XboxOne:そもそもお店が入荷しないので品薄

といった具合に、それぞれ理由に違いはあるものの、いずれのハードも入手は困難です。この歪な状況は、一刻も早い改善が求められます。ゲーム市場は次々と新規ユーザーを獲得していかなければ、先細りが避けられません。にも関わらず、わざわざお店まで足を運んでくれた客に対して、売れるゲーム機が一切無い(一応、前世代機の3DSは売ってますが)というのは、折角の市場拡大のチャンスを逃す、大きな失態と言わざるを得ません。

おそらく、PS5の発売でPSの品薄は解消されると思われますが、PS5自体の期待値が低いので、売上増加にはあまり繋がらない気がします。マイクロソフトも、年末に次世代機XboxSXを発売しますが、これまで以上に入荷するお店は少なくなりそうです。結局のところ、Switchの品薄が解消されない限り、日本のゲーム市場はまともに機能しないままかもしれません。

あつ森マリオを抜く! 任天堂2020年度第1四半期決算
8月6日、任天堂は2020年度の第1四半期決算発表を行いました。売上高は3581億円(前年同期比108.1%増)、営業利益1447億円(同427.7%増)と、大幅な増収増益となっています。
https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2020/200806_2.pdf

新型コロナによる巣篭もり需要で、ゲーム会社の4~6月期決算は軒並み高水準になっていますが、その中でも任天堂は群を抜いています。これだけ好調なのは、もちろんSwitch本体とあつまれどうぶつの森の爆発的なヒットが大きな要因です。4~6月期のデータで比較すると、今年度のSwitch販売数が大幅に伸びている事は一目瞭然です。
Switch本体 4~6月期販売数
17年度197万台
18年度188万台
19年度213万台
20年度568万台

Switchは日本のみならず、海外でも勢い良く売れ続けています。長期的に品薄が続いている点も世界共通であり、もし新型コロナによる生産の遅れが無ければ一体どれだけ売れていたのか、非常に興味深いです。発売から40ヶ月での累計販売台数は6144万台で、このペースだと後2年程度で1億台に到達する事はほぼ間違いないでしょう。

そして、これ以上にすさまじいのがあつ森です。前年度は発売からわずか12日間で1177万本を販売するという驚異的なスタートダッシュを見せましたが、4~6月期でも更に1063万本を売上げ、合計では2240万本となっています。これでまだ年末商戦を一度も経験していないのですから、累計ではこの2倍、3倍売れる可能性も充分考えられます。

特筆すべき点は、あつ森は日本だけで715万本を販売している事です(3月20日~31日=384万本 / 4月1日~6月30日=331万本)。これは、ファミコンのスーパーマリオ(681万本)を上回る、日本のゲーム市場における単一ソフト最大の売上です。
日本ゲーム市場 歴代ソフト販売本数TOP10
順位タイトルメーカーハード発売日販売本数
1ポケモン 赤・緑任天堂ゲームボーイ1996/02/27822万本
2ポケモン 金・銀任天堂ゲームボーイ1999/11/21730万本
3あつまれ どうぶつの森任天堂Switch2020/03/20715万本
4スーパーマリオブラザーズ任天堂ファミコン1985/09/13681万本
5New スーパーマリオ任天堂DS2006/05/25648万本
6ポケモン ダイヤ・パール株ポケDS2006/09/28585万本
7ポケモン 黒・白株ポケDS2010/09/18553万本
8ポケモン ルビー・サファイア株ポケGBA2002/11/21540万本
9おいでよ どうぶつの森任天堂DS2005/11/23533万本
10もっと脳トレ任天堂DS2005/12/29510万本
※あつ森のデータは出荷+ダウンロード数なので実際の販売本数とは若干違いますが、スーパーマリオの681万本も出荷数(当時はソフト販売数を集計する調査機関が存在しなかった)なので、あつ森がマリオを上回ったのは確実です。この2作以外はファミ通調査の推定販売データを参照しています。

ポケモン赤・緑や金・銀は既にマリオを超えていましたが、これらは2バージョンを合算した数字なので、単一ソフトとしてのマリオのトップの地位は一応死守されていました。それが今回、あつ森が715万本という前人未到の売上を記録し、紛れも無くマリオを上回った事は、日本のゲーム業界の歴史が塗り替えられた衝撃的な出来事だと言えるでしょう。しかもあつ森の勢いはまだまだ衰えていないので、今後も100万本、200万本、あるいはそれ以上の売上を積み重ねていく可能性は高いです。おそらく近い内に、ポケモン 赤・緑の822万本を超える日がやってくると思われます。

なお、ファミコンのスーパーマリオの世界全体の販売本数は4024万本で、世界で最も売れたゲームソフトとしてギネス登録もされていました(現在ではこれ以上に売れているソフトはWiiスポーツなど複数あります)。あつ森のとんでもない販売ペースを見る限り、いずれは日本のみならず世界売上でもマリオを追い抜く事になりそうです。

あつ森ばかりに目を奪われがちですが、Switchはそれ以外にもヒット作が多く、世界全体で2000万本クラスのソフトが既に6タイトルあります。
順位タイトル世界販売数
1マリオカート8 DX2674万本
2あつまれ どうぶつの森2240万本
3大乱闘 スマブラSP1999万本
4ゼルダの伝説 BoW1860万本
5ポケモン 剣・盾1822万本
6マリオオデッセイ1806万本

マリオカート8DXは、WiiUで発売されたマリオカート8にいくつかの要素を加えたバージョンアップ版です。いわば、過去作にちょこっと手を加えただけの、お手軽に開発されたタイトルですが、それが2000万本以上を販売し、Switchで最も売れるソフトとなっている事には驚かされます。Switchユーザーにとっては、使い回しでは無い新作のマリオカート9の発売が待ち望まれるところですが、8DXがこれだけ売れていると、その良い流れを断ち切ってまで9を出すのは、中々難しいかもしれません。

スマブラSPは1999万本で、惜しくも2000万本には届きませんでしたが、これは6月末時点でのデータなので、8月現在では既に2000万本を超えているでしょう。今後も新キャラクターの追加など定期的にアップデートが行われるので、更に売上を伸ばしていく事が期待されます。

ゼルダBoWはSwitch版は1860万本ですが、WiiU版が150万本以上売れているので、合計では2000万本超えです。これまでのゼルダシリーズの売上は、Wiiで発売されたトワイライトプリンセスの885万本が最高だったので、BoWはその記録を2倍以上も更新した事になります。BoWは歴代のゼルダシリーズでも最高峰の完成度だと評判であり、発売初期のSwitch市場を大きく牽引しました。既に発売から4年経ちましたが、今後もまだまだ販売本数を増やしていくのではないでしょうか。

ところで、海外の大手ゲームソフトでは、グランド・セフト・オート、コール オブ デューティ、スカイリムなど、2000万本以上の売上を誇るタイトルはいくつかあります。ですが、これらタイトルのほとんどはPS・Xbox・パソコンなど複数ハードでのマルチ展開がされており、また格安のセール(場合によっては無料)を行う事で売上を伸ばすケースが多いです。それに対し、任天堂ソフトは基本的にSwitchのみ(ゼルダはWiiUマルチですが)で、しかも大幅な値引きなど無いにも関わらず、これだけ売れているのが大きな違いです。任天堂は世界最強のソフトメーカーであるという事実を、改めて感じます。

ちなみに、任天堂の2020年度通期予想は2019年度を下回ると見込んでいます(売上高13085億円→12000億円 / 営業利益3523億円→3000億円)。これは、新型コロナの影響が大きな不確定要素となり、先行きを判断する事が難しいためと説明されています。とはいえ、現在のSwitchの勢いを踏まえると、余程大きな第2波でも起こらない限り、新型コロナによるマイナス効果は無さそうに思いますが…。

はたして、今後もSwitchは好調な売上を続けていけるのか、そして年末発売のPS5やXboxSXがSwitch市場にどのような影響を与えるのか、今後の推移に注目です。

2019年の日本家庭用ゲーム市場規模は3330億円 前年比マイナス176億円
CESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)は、2019年の日本家庭用ゲーム市場規模を発表しました。ハードは1673億円、ソフトは1657億円、合計3330億円で、いずれも2018年を下回る結果となっています。
https://www.cesa.or.jp/information/release/202007270945.html

以下のグラフは、CESAが集計を開始した1996年以降の、日本家庭用ゲーム市場規模の推移です。
game_kibo_96-19.png

グラフを見れば一目瞭然ですが、近年の家庭用ゲーム市場は大幅な右肩下がりが続いています。2019年の実績は2015・16年よりはマシなものの、歴代ワースト3位という深刻な事態です。DSやWiiが大ヒットしていた2006~2007年頃と比較すると、現在の市場規模は半分以下です。わずか10年程度で市場規模が半減するゲーム業界は相当ヤバイとしか言いようがありません。

近年はSwitchが好調に売れ続けていますが、市場規模は落ち込んだままです。これは任天堂ハードが一つに統一された事、そしてPS市場が急激に縮小している事が大きな原因と考えられます。

これまでの任天堂ハードは「DSとWii」「3DSとWiiU」といった具合に、携帯機と据え置き機の2ハードで展開されていましたが、現在はSwitchのみです。そしてPSは、Vitaの撤退で携帯機市場が無くなりましたし、PS4はPS5の発売を前に既に死んでいます。つまり、以前の日本市場は任天堂+ソニーで4ハード存在していたところが、近年はほぼSwitch一つだけになっているという事です。いくらSwitchの売上が好調であっても、流石に3ハード分のマイナスを補う事は難しいです。

ちなみに、今年末に発売が予定されているソニーのPS5は、本体価格が高いと予想されているうえ、有力ソフトも不足しており、販売は相当苦戦する可能性が高いです。同じく今年発売となるマイクロソフトのXboxSXも、日本ではさっぱり売れる見込みがありません。結局のところ、日本は今後もしばらくSwitchオンリーの市場になりそうです。

なお上記グラフの通り、2019年のソフト市場規模は1657億円で過去最低を記録しています。大多数のサードパーティーが、勢いよく売れているSwitchで主力ソフトを発売せずに、売れていないPS4に注力するという愚かな戦略を行っている事が、過去最低を更新した原因です。

この市場規模の落ち込みを見て、サードパーティーは危機感を覚えないのでしょうか。PSへの偏重が、近年のゲーム市場の衰退を招いている事は明らかです。おそらく、PS5の普及はPS4を大きく下回る事になりますが、それでもサードパーティーはPSに肩入れし続けるつもりでしょうか。サードパーティー(というかソニー)がゲーム業界の未来を真剣に考えない限り、市場規模は更に壊滅的な状況にまで落ち込みそうです。

ドラクエがXboxで発売! 海外市場獲得へ
本日行われたマイクロソフトのオンラインイベント「Xbox Games Showcase」にて、昨年スクウェア・エニックスがSwitchで発売した「ドラゴンクエスト11S」のXboxOneへの移植が発表されました。発売は今年の12月4日で、価格は4980円、Xboxゲームパスにも対応しているという事です。また11Sは、PS4とPC版の発売も明らかになっています(ただしPS4版は無印からのアプデ対応は無いので買い直しです)。
https://www.dq11.jp/s/pf/index.html

Xboxでドラクエ関連作が発売されるのは史上初です。ドラクエは、日本ではほぼ毎回300万本以上売れる大ヒットタイトルですが、海外では人気・知名度ともに低いです。そしてXboxは、海外でそれなりに普及しているものの、日本ではさっぱり売れていません。つまり、ドラクエとXboxは互いの長所が相反する最悪の関係性なのです。そんなドラクエが、既存作品の移植とはいえ、まさかXboxで展開される日が来るとは驚きました。しかし、これも近年のゲーム業界事情を踏まえると、仕方が無い流れと言えるかもしれません。

ここで、歴代のドラクエナンバリングタイトルの販売本数を振り返ってみます。
歴代ドラクエシリーズ累計販売本数(万本)
タイトルハード発売日販売本数
ドラクエ1ファミコン1986/05/27150
ドラクエ2ファミコン1987/01/26240
ドラクエ3ファミコン1988/02/10380
ドラクエ4ファミコン1990/02/11310
ドラクエ5SFC1992/09/27280
ドラクエ6SFC1995/12/09320
ドラクエ7PS2000/08/26389
ドラクエ8PS22004/11/27353
ドラクエ9DS2009/07/11415
ドラクエ10Wii・WiiU 他2012/08/02100↑
ドラクエ113DS・PS42017/07/29311
※1~6まではメーカー発表の出荷本数、7以降はファミ通集計の販売データを参照しています。

前述の通り、ドラクエシリーズはほぼ毎回300万本以上売れており、最新作の11も311万本(Switchの11Sを含めると360万本以上)を販売しています。近年はゲーム市場の縮小が続いており、大半のソフトは売上を落としていますが、そんな状況でも300万本以上をキープしている、ドラクエ人気は未だ健在と言えるでしょう。

しかし、ハード性能の進化に伴って、ゲームソフトの開発費は大幅な増加傾向にあります。つまり、販売本数は同じ300万本でも、ファミコン時代と近年ではスクエニの利益は大きく違っているのです。特に11は、3DS版とPS4版でグラフィックが全く異なる(他に細かなおまけ要素なども違いがある)ため、開発コストはこれまでとは比較にならない程増えたと推測されます。また1~2年毎に新作が発売されていたファミコン時代と違い、近年は4~5年程度掛かっているので、1作当たりの利益は以前と比較して相当減少しているはずです。これらの点を踏まえると、11の販売本数はスクエニにとって物足りない結果だったのかもしれません。

こうした状況を改善すべく、スクエニが打ち出した方針が、ドラクエのXboxへの展開です。当然ながら、これは日本でのXboxユーザーに期待しているのではなく、世界市場でドラクエを売るための戦略です。海外で売れていない事はドラクエ最大の弱点であり、同じスクエニ作品で比較すると、その問題は一目瞭然です。
タイトル日本販売数世界販売数日本比率
ドラクエ11311万本550万本56.5%
ファイナルファンタジー15104万本890万本11.7%
ニーア オートマタ40万本450万本8.9%
※日本販売数はファミ通データ(ダウンロード版含まず)、世界販売数はメーカー発表の出荷数+ダウンロード数です。

日本でのドラクエ11の売上はFF15のおよそ3倍です。しかし、世界全体ではFF15の方が1.5倍売れているのです。また、ニーアのようにまだそれ程ブランドが確立していない作品でも、世界全体で見ればドラクエと100万本しか差が無いレベルです。かなり不甲斐なく見えますが、実はこれでも、歴代のドラクエで最も世界販売本数が多いのが11です。今までドラクエが海外展開に本腰を入れてこなかった(やろうとしたが上手く行かなかった)事は、大きな失態だったと言えるでしょう。

ドラクエをXboxで発売するメリットとしては、ゲームパスに対応している点が挙げられます。Xboxゲームパスは、マイクロソフトがXboxOne及びパソコンで展開しているサブスクリプションサービスで、月額850円(海外は多少価格の違いあり)を支払う事で、対象のゲームをダウンロードして遊び放題になるという仕組みです。海外で人気の低いドラクエは、そもそも知られていない&遊ばれていないので、たとえ内容が面白かったとしても、中々売上に繋がらないという問題があります。これがゲームパスの対象となる事で、とりあえずプレイしてみるユーザーは格段に増えると思われます。

とはいえ、ドラクエが海外で受け入れられるのは容易ではなさそうです。これまでドラクエが海外でヒットしなかったのは、コマンドバトル形式の戦闘が古臭いと思われていた事が理由の一つです。ドラクエシリーズは、アクションが苦手な人でもコツコツレベルを上げればクリア出来るという方針を貫いているため、今でもコマンドバトルを採用しているのです。日本人をターゲットにするならこの選択は正しいのでしょうが、海外市場を狙う場合の成功は難しい気がします。

なお、1~9までのドラクエは、その時最も売れているハードで発売するという方針がありました。ですが、10以降は複数のハードで展開するように変わってきており、今回のXbox進出も加味すると、おそらく12以降もマルチ展開がメインになってくるのではないでしょうか。

ちなみに、カプコンのモンスターハンターシリーズも、かつてはドラクエと同じく、日本で人気だが海外では売れていないという傾向がありました。しかし、海外市場を狙ってPS4(など)で発売されたモンハンワールドは、世界累計で1600万本を超える大ヒットを記録、カプコンの歴代で最も売れたソフトとなったのです。ドラクエも海外進出を狙ってか、11はPS4でも発売されましたが、こちらは全く売れず、モンハンと大きく明暗が分かれた結果となりました。こうした苦い経験も、Xbox進出を決める後押しになったのかもしれません。

ただ、モンハンは海外を重視するあまり、携帯機(PSPや3DS)でなく据え置き機(PS4)をメイン展開するようになりました。そのため日本市場での売上は落ち込み、累計販売本数は約190万本と、全盛期の半分以下に終わっています。また、拡張コンテンツのアイスボーンは世界全体で500万本程度しか売れていない=ワールドユーザー1000万人以上が買わなかったので、モンハンが本当に世界的人気作になったと言えるのかは疑問です。カプコンにとって、モンハンワールドは大成功なのでしょうが、日本では不満に感じているモンハンユーザーは多いと思われます。

個人的に、ドラクエはモンハンのようになってほしくないです。もちろん、ドラクエが海外でも売れるなら喜ばしいですが、そのために日本のファンを切り捨てるような真似は絶対に止めてほしいです。今後のドラクエには、日本市場を重視しつつ、海外でも成功出来るように、良い意味での変革を願っています。



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